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シリナルss

タイトル通り。
ナルシッサ5年、シリウス4年ってとこでしょうか。
シリ→ナルです。でもウチのサイトはシリ→←ナル前提なんで根底は両思い。
切ない恋が好きだ。悲恋大好き(おい)
あ、でもこの話はそんなシリアスじゃないですよ。







”好き”なんて簡単に言える歳じゃないし。
その言葉の意味も、もう痛いほど解っていて。
あの頃のようには、口が裂けても言えない。


「また見てる」
横からかけられた声に思わず反応して振り返ってしまう。
ああしまったと思った自分の横に悪友がどかりと座ってきた。
にやにやした笑顔でこちらを伺う悪友を見て、リリーに振られちまえと心から毒づいた。
「まあ、そう言うなよ。シリウス」
肩をばしばしと叩かれるが、溜息でしか返せない。
「学年が違うから、他の寮の人が全員集まるのって食事のときだけだしね」
リーマスが自分をはさんで隣に座りつつ言う。
「べ、別にあいつを見てたわけじゃねぇよ」
今更弁解したって遅いのだが、反論せずにはいられない。
思ったとおり、リーマスは苦笑してジェームズはやはりにやにや笑いを止めないのだ。
「素直じゃないなあ、シリウスは」
「うるせー」
呆れたようにリーマスは言うと、肩を竦めてチョコの包みに手を伸ばした。
「会いに行けばいいのにさ。そんで言っちゃえばいいのに」
ふいに真面目な顔をしたジェームズが言う。
まさか、と鼻で笑い飛ばし目の前に並んだ朝食に手を付け始めた。


そんなに簡単に、言えるわけがない。
いっそ、言えてしまえたら楽なのに、とは思うけど。
実行したことはない。するつもりもない。
だって   何のために、グリフィンドールに入った?
組み分け帽子に必死で願って「スリザリンだけは」とずっと念じて帽子の方が折れてグリフィンドールに入れてくれた。
自分は、自身に流れるブラックの血を心底嫌っているから。
血筋に振り回されたくない、親の言うことなんて聞いてたまるかとそう思ってグリフィンドールに入ったのに。
好きになったのが、ブラックの女だなんて。
全然、笑えない。
大体相手が悪すぎる。
1歳年上で、スリザリンで、従姉で。
それでもあの透き通るような金の髪を見ると、愁いを帯びた深い瞳を見ると。
どうしても、目で追ってしまう。
たまらなく愛おしいと感じてしまう。
傍に居てほしいと、
傍に居たいと願う自分がいる。
   離れていったのは自分なのに、なんて理不尽なんだ。
叶わないことは分かっている。
届かないことも。
だから、せめて。
ここから見つめることだけは
許して、ほしい。

”好き”と”愛しい”の違い。
(自分らしくないのは分かっているのだけど)




何だかシリウスが女々しい(おい)
こんなん書いてますが、ナルッシサに会うと見え張ってケンカ腰になるシリウスも好きですよ。
そしてそれに乗っちゃうナルシッサも。笑

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