夢想家

だって、だってさ
あんなの、いつものケンカだし
むしろ、会うたびケンカするから
ほとんど挨拶みたいなもので（よくないって分かってるけど）
でも、ああやっぱり
あれは僕が悪かったよなあって
分かっているから始末が悪い



「・・・パーキンソン、」
小さいその背中に遠慮がちに声をかける。
相変わらずこちらを向いてはくれないけれど、口を利いてくれる気にはなったらしい。
何よ、と小さく返された。
「可愛くなくて性格悪い私に何の用」
ああ、やっぱり根に持ってる。
いや、それはつまり言葉のあやっていうか勢いで出てきたっていうか・・・
前もって用意してた言い訳も、口に出す前に頭の中でぐるぐる回って。
「・・・ごめん」
結局それしか思いつかなくて。
ほんと、情けないと思いながら、彼女がこっちを向いてくれるよう必死に謝る。
「本当にごめん。言い過ぎたって思ってる。すごく反省してる」
だから、
お願いだから振り向いて、僕を見て。笑顔でだなんてそこまで我がまま言わないからさ。（そりゃあ笑ってくれるに越したことは無いけど）
「・・・本当に？」
「うん、本当に」
力強く頷いてみせる。（いや、見えてはいないんだけども）
そしたら彼女は、
「しょうがないわね」
って言って、そしてゆっくり振り向いて
「許してあげるわよ、ロン」
とびきりの笑顔で、僕の名前を呼ぶんだ。


ずるい。
（その笑顔に弱いって知ってるくせに）



パンジーにめろめろなロン。笑
ウチのメロンパンはロンが先にパンジーに惚れます。
その辺の話もまた書きたい。

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